【GAS不要?】スプレッドシートにボタン作成!初心者でもAIで自動化

突然ですが、あなたの毎日の業務に、こんな「ちょっと面倒な作業」はありませんか?
- 各担当者から送られてくる日報を、一つの集計シートに毎日コピペしている…
- 月末になると、請求書データを一覧表に一件一件転記している…
- 在庫管理表のフォーマットを、毎週新しくコピーして作っている…
一つひとつは数分の作業でも、毎日、毎週となると結構な時間になりますよね。「この作業、誰か代わりにやってくれないかな…」なんて思うこともあるかもしれません。
もし、その面倒な作業が、スプレッドシートに置いたボタンを一つクリックするだけで、一瞬で終わるとしたらどうでしょう?
[ここに、スプレッドシート上で指がボタンをクリックしようとしているイメージ画像]
今回は、プログラミングの知識がなくても大丈夫!まるで魔法のような「自動化ボタン」をスプレッドシートに作成する方法を、世界一やさしく解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたは面倒な手作業から解放され、ボタンをクリックする「快感」を覚えているはずです。さあ、一緒に私たちの仕事に小さな革命を起こしましょう!
なぜスプレッドシートに「魔法のボタン」が必要なのか?
私たちの働く小さな町工場では、大企業のように立派な専用システムはありません。だからこそ、Googleスプレッドシートのような身近なツールが、日々の業務を支える強力な武器になります。
しかし、使い方によっては「ただの表計算ソフト」で終わってしまいます。
Before:ボタン導入前のよくある風景
- 手間と時間: 毎日15分かけていた日報の転記作業。月間で約5時間も費やしていた。
- ミスの発生: コピペする場所を間違えたり、古いデータを上書きしてしまったり…単純作業ほどミスは起こりがちです。
- 精神的な負担: 「またこの作業か…」という、ちょっとした憂鬱な気持ち。
これが、今回ご紹介する「ボタン」を導入すると、劇的に変わります。
After:ボタン導入後の未来
- 時間短縮: 15分の作業が、ボタンを1クリックするだけのわずか1秒に!
- ミス撲滅: 人間の手作業がなくなるので、コピペミスはゼロになります。
- 爽快感!: 面倒だった作業が、ボタンを押すたびに完了する「気持ちいい」瞬間に変わります。
空いた時間で、新しい改善案を考えたり、他のメンバーのサポートをしたり…もっと創造的で楽しい仕事に時間を使えるようになるのです。これこそが、私たちが目指すDX(デジタルトランスフォーメーション)の第一歩です。
3ステップで完成!初めてのボタン作成に挑戦しよう

でも、ボタンを作るなんて難しそう…
そう思いますよね。ご安心ください!ここでは、専門用語をできるだけ使わずに、3つのステップで誰でも作れる方法をご紹介します。
まずは練習として、「クリックするとメッセージが表示される」だけの簡単なボタンを作ってみましょう。
ステップ1:見た目を作る(ボタンの配置)
最初に、クリックする「ボタン」の見た目を作ります。これは、図形を描くのと同じくらい簡単です。

スプレッドシートのメニューから「挿入」→「図形描画」を選択します。

図形描画の画面が開いたら、「図形」アイコンから好きな形(例えば角丸の長方形)を選んで、キャンバスにドラッグして描きます。
描画する場所や描画する図形の大きさなどは気にしなくてもOKです。

図形をダブルクリックすると、文字を入力できます。今回は「自動化!!」と入力してみましょう。文字の大きさや色、背景色も自由に変えられます。

画面右上の「保存して閉じる」をクリックして図形描画モードを終了します。

シート上にボタンが表示されます。好きな場所にドラッグして配置してください。
これで、ボタンの「ガワ」が完成しました!簡単ですよね?
ステップ2:魔法の呪文(GAS)を準備する
次に、このボタンに「クリックされたら、こんな動きをしてね」という命令文(=魔法の呪文)を登録します。この呪文のことを、専門用語で「Google Apps Script(GAS)」と呼びます。
「うわ、やっぱりプログラミング…」とアレルギー反応が出た方、お待ちください!今回は、たった3行の簡単な呪文をコピー&ペーストするだけです。

メニューから「拡張機能」→「Apps Script」を選択すると新しくタブが開きます。

最初から書かれている function myFunction() { ... }
という部分を、一度すべて消してください。
以下のサンプルコードを貼り付けてみます。
function showMessage() {
Browser.msgBox('ボタンがクリックされました!');
}

↑こんな感じに貼り付け

フロッピーディスクのアイコン(プロジェクトを保存)をクリックして

次のステップ用にデバッグの横に表示されている文字列(今回は「showMessage」)をコピーしておきます。
コードに記載されているのでそこから選択出来ます。切れたり余計な文字を拾わないように注意してコピーしましょう。
一旦ここでの作業は終了です。
ステップ3:ボタンと呪文を紐づける(スクリプトの割り当て)
最後に、ステップ1で作った「ボタンの見た目」と、ステップ2で準備した「呪文」を紐づけます。

スプレッドシートに戻り、先ほど作成した「自動化!!」ボタンの上でクリックします。
するとボタンの右上に「︙」(縦の三点リーダー)があるのでクリックします。

メニューが表示されますのでその中から「スクリプトを割り当て」を選択します。

小さなウィンドウが表示されるので、先ほどコピーした「showMessage
」 を入力し、「確定」をクリックします。
これで全ての準備が整いました!
ステップ4:動作確認
それでは動作確認です。
実際に「自動化!!」ボタンをクリックしてみてください。
初めて実行する際には、「承認が必要です」という画面が出ますが、画面の指示に従って自分のGoogleアカウントを選択し、許可を与えてください。これは、あなたが作ったプログラムがシートを操作することを、あなた自身が許可する、という安全のための確認です。

この辺に関してはこちらの記事にも記載されているので参考にしてください。


「ボタンがクリックされました!」というメッセージが表示されれば大成功です!
どうですか?思ったよりもずっと簡単に、動くボタンが作れたのではないでしょうか。
ボタンが動かない時は?
もしボタンがうまく動かなくても、慌てないでください。よくある原因は以下の通りです。
- スクリプトの割り当てミス: ボタンに割り当てた関数名(
showMessage
など)が、スクリプトエディタの関数名と一字一句同じか確認しましょう。大文字と小文字も区別されます。 - コードの保存忘れ: コードの入力後、フロッピーディスクマークの保存ボタンを押し忘れると動作しません。
より詳しいGASのデバッグ方法については、Googleが提供している公式ドキュメントも参考になります。
まとめ:小さなボタンが、あなたの仕事に革命を起こす

今回は、スプレッドシートに「魔法のボタン」を作成する方法をご紹介しました。
更にプログラミングの知識がなくても、Geminiという優秀なアシスタントがいれば、誰でも業務を自動化できる時代です。

今日作ったこの小さなボタンは、あなたの会社にとって、大きなDXの第一歩になるかもしれません。
「あの面倒な作業が、ボタン一つで終わるようになったよ!」
あなたが作った仕組みで、同僚の仕事も楽になるかもしれません。まずは、あなたの身の回りにある「ちょっとした面倒」を探して、それを解決するボタンを作ってみてください。
その小さな成功体験の積み重ねが、あなたの仕事を、そして会社の未来をもっと楽しく、もっとクリエイティブなものに変えていくはずです。
さあ、次はどんな作業を自動化して、周りを驚かせますか?