【GAS】Googleドライブのフォルダ名を一括置換!コピペで始める自動整理術

突然ですが、あなたの会社の共有Googleドライブ、こんな「あるある」で困っていませんか?
- 「株式会社〇〇」「(株)〇〇」「〇〇(株)」…取引先のフォルダ名がバラバラで検索しにくい!
- 担当者によってフォルダ名の前後に全角や半角のスペースが入っていて、並び順がぐちゃぐちゃ。
- 「至急_図面データ」「【重要】見積書」など、古いルールで作られたフォルダがそのまま放置されている。

うわ、うちの会社のことだ…
そう思った方も多いのではないでしょうか。特に、私たちのような中小企業では、専任のIT担当者がいるわけでもなく、日々の業務に追われてつい後回しになりがちですよね。
でも、その「ちょっとした面倒」が、実はボディブローのように業務効率を下げているんです。「あのフォルダどこだっけ?」と探す数分間が、一日、一週間と積み重なると、無視できない大きな時間のロスになります。
そこで今回は、その面倒なフォルダ名の修正作業を、ボタン一つで一気に片付ける魔法をご紹介します。
主役は「Google Apps Script(GAS)」。プログラミングと聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、心配無用!この記事の通りにコピペして、ほんの少し設定するだけで、誰でも「自動化の達人」になれます。
さあ、退屈な手作業にサヨナラを告げ、スッキリ整理された快適なデジタル仕事場を手に入れましょう!
Before→After:混沌から秩序へ!一瞬で変わる世界
まずは、この魔法がもたらす劇的な変化をご覧ください。
【Before:混沌としたドライブ】

今回はこのようなサンプルを用意。英数字がほぼ「全角」です(汗)
個人的には気持ち悪く修正したくてウズウズします。。。
【After:秩序あるドライブ】

全角英数字だらけのフォルダ達が見事一瞬で半角に統一された形に修正されてます。
どうですか?この「スッキリ感」、最高だと思いませんか?それでは、この快適な未来を手に入れるための具体的な手順を見ていきましょう。
Gemini任せの簡単作業手順
本ブログでは「GASコードを組むにはまず〇〇というものを××して・・・」なんて初心者にとって地獄のような解説は一切しません。というか、GASコードなんて自分で作ったことすらありませんし、ほとんど理解してません(笑)
では順を追って説明していきます。
【ステップ1】Geminiにお願いするプロンプトを入力する
ってことでいきなりですが、GeminiにGASを作成してもらうためのプロンプトを入力していきます。
まずはGeminiを開いて以下のプロンプトを入力してみます。
Google Driveの特定のフォルダ内にあるフォルダ名を一括で変更するGASを作成してください。
【変更ルール】
フォルダ名に含まれる全角の英数字を、すべて半角に変換したいです。
アンダーバーなどの記号も半角にしてください。
日本語はそのままにしてください。
【具体例】
2023年度_事業計画sheet → 2023年度_事業計画sheet

プロンプトのポイントとしては
具体例は必ず入れる: AIが変換ルールを正確に理解するために、実際の例を示すのが最も効果的です。今回は1ヶだけですが様々なパターンが複数あるとより精度は上がります。
「何をしてほしくないか」も伝える: 「日本語は変更しない」といった制約条件を入れることで、意図しない動作を防ぎ、コードの精度が格段に上がります。
レベルが高いほど丁寧: より丁寧で詳細なプロンプトを使うことで、修正の手間が少ない、完成度の高いコードが出てきやすくなります。
とは言え、今回のような作業であれば上記のプロンプトくらいで問題ないかと。
【ステップ2】出力されたGASコードをApps Scriptに貼り付ける
早速、Geminiにお願いしてみます。

ズラズラと出してくれました。詳細な操作手順なんかも教えてくれるので順を追って操作していけばできると思います。
それすらも面倒なら以下をコピーしてください。(右上のコピーボタン押すとコピーされます)
function renameFoldersInSpecificFolder() {
// ここにフォルダIDを入力
var folderId = 'ここにフォルダIDを入力';
try {
var parentFolder = DriveApp.getFolderById(folderId);
var folders = parentFolder.getFolders();
while (folders.hasNext()) {
var folder = folders.next();
var oldFolderName = folder.getName();
var newFolderName = convertToHalfWidth(oldFolderName);
if (oldFolderName !== newFolderName) {
folder.setName(newFolderName);
Logger.log('フォルダ名を変更しました: ' + oldFolderName + ' -> ' + newFolderName);
}
}
} catch (e) {
Logger.log('エラーが発生しました: ' + e.toString());
}
}
function convertToHalfWidth(str) {
return str.replace(/[A-Za-z0-9_]/g, function(s) {
return String.fromCharCode(s.charCodeAt(0) - 0xFEE0);
});
}
コピーしたらGoogleドライブを開き「+新規」ボタンをクリック ↓

そしたら「その他」→「Google Apps Script」をクリック。

注意喚起のポップアップが出るので「スクリプトを作成」をクリック ↓

新しく開いたApps Scriptに入力されている文字を全て削除する ↓

GASコードを貼り付けた状態 ↓

貼り付けたGASコードの中に「’ここにフォルダIDを入力‘」という箇所に今回処理をするフォルダが入っている親フォルダ(これを開けばその中に処理するフォルダが入っているフォルダ)のフォルダIDを入力します。
今回のサンプルでは「テストフォルダ」の中に処理したい全角英数字だらけのフォルダがあるのでテストフォルダのフォルダIDをコピーします。フォルダIDとはフォルダを開いたときのアドレスの一部。

テストフォルダを開いたときに表示されているアドレスで、・・・folders/の後の文字列全部がフォルダIDになります。
「ここにフォルダIDを入力」の文字を削除して先ほどのIDを入力 ↓

気を付けて欲しいのは入力する前後にある「’」シングルコーテーションは消さないこと!

フォルダIDの入力ができたら保存。フロッピーディスクマークをクリック ↓

これで準備は完了しました。あとは実行ボタンを押すだけ!
【ステップ3】実行ボタンを押して自動処理開始!
それでは実行開始! 「▷実行」ボタンをクリック ↓

初回だけ実行後に認証などの操作が必要になります。その辺はこちらの記事を参考にしてみてください。

すると・・・ ジャン!!

見事、一瞬で半角英数字と記号で揃いました!
今回はサンプルで10ヶのフォルダで実行させましたが、これが100ヶだの1000ヶだのあると思うと・・・手動で書き直していたら身体壊してしまいます(笑)
ちなみに画像末尾の「無題のプロジェクト」ファイルは今回使用したGASのファイルです。今後も使うなら名前を分かりやすいものに変更して残しておくと良いと思います。
【応用編】AI(Gemini)をあなた専属のプログラマーにしよう!
一度この便利さを知ると、「こんなこともできないかな?」と夢が膨らみますよね。
- フォルダの中に【提出書類】というフォルダを追加したい!
- フォルダ名の先頭に【取引先】という文字を自動で追加したい!
などなど、Geminiにお願いするプロンプトを少し修正してGASコードを書き直してもらいましょう。

思いついたことは何でもGeminiに相談してみましょう。
仮に直接的にできないことでも別の方法で実現可能ならきちんと提案してくれるはずです。
まとめ:小さな改善が、会社の未来を大きく変える

今回は、GASを使ってGoogleドライブのフォルダ名を一括で自動修正する方法をご紹介しました。
「たかがフォルダ整理」と侮ってはいけません。こうした日々の小さな「面倒」や「探す時間」を一つひとつ潰していくことこそが、DXの本質です。
今日あなたが手に入れたこの自動化の仕組みは、これから先、何度もあなたとあなたの会社の時間を生み出してくれます。そうして生まれた貴重な時間で、新しい製品開発を考えたり、お客様ともっと向き合ったりできるのです。
DXは、高価なシステムを導入することだけではありません。身の回りの「これ、面倒だな」を、Google Workspaceと少しの工夫で「快適」に変えていくこと。その積み重ねが、会社の大きな力になります。
これからも、このブログではそんな「小さな一歩」を応援する、実践的なテクニックを発信していきます。
まずは第一歩として、あなたの会社のGoogleドライブを、今日からスッキリさせてみませんか?