Googleドライブのリンクを直接開く!VBSでデスクトップ版を開く裏ワザ

日々業務に奮闘する皆さん、こんな経験はありませんか?
「よし、この案件の資料を確認しよう!」と、管理用のGoogleスプレッドシートにまとめたGoogleドライブのリンクをクリック。すると、パッと開くのはWebブラウザ版のGoogleドライブ…。

いや、そうじゃない!いつも使ってるデスクトップ版のフォルダを開きたいんだけど・・・
心の中で叫びながら、結局エクスプローラー(フォルダのアイコン)を開いて、目的のフォルダをカチカチとクリックして探し出す…。このほんの数秒の手間が、毎日のこととなると地味にストレスですよね。
わかります。その気持ち、痛いほどわかります。
でも、安心してください。今回は、その小さなモヤモヤを「気持ちいいくらいの快感」に変える、とっておきの裏ワザをご紹介します。使うのは「VBScript」という、ちょっと聞き慣れない魔法の呪文。
「え、プログラミング?無理無理!」と思ったあなた、心配ご無用です!PCが苦手な方でも、この記事の手順通りにコピペするだけで、Webリンクからデスクトップ版のフォルダを直接開く仕組みが作れてしまいます。
さあ、ファイル探しの旅はもう終わり。一緒に、日々の業務をちょっとだけハッピーにしてみませんか?
なぜスプレッドシートのリンクはデスクトップで開かないの?
そもそも、なぜスプレッドシートのリンクは、私たちの思い通りにデスクトップ版のフォルダを開いてくれないのでしょうか?
それは、リンクの「住所」の種類が違うからなんです。
- スプレッドシートのリンク(URL):
https://~
から始まる、インターネット上の住所です。「世界中どこからでもアクセスできるWebサイトのこのページ」を指しています。 - デスクトップ版のフォルダ(ローカルパス):
G:\マイドライブ\~
やC:\Users\~
のような、あなたのパソコンの中にある住所です。「このPCの中の、この場所」を指しています。
つまり、スプレッドシートは「インターネット上の住所」を教えてくれているので、クリックするとブラウザが起動するのは当然のことなんですね。

上画像はサンプルで物件管理を想定した一覧です。

ちなみにGoogleドライブの開きたいフォルダはこんな感じでA列の管理番号と同じフォルダ名にしています。

各管理番号にハイパーリンクを入れようとセルを選択して「リンクを挿入」を選択。


試しにGoogleドライブ デスクトップ版のアドレス(G:\マイドライブ\物件管理フォルダ_サンプル\X0001)をリンクに挿入してみます。

「有効なURLを入力してください」の警告。はい、そういうことです。スプレッドシートも開きたいフォルダもインタネット上の場所にあるので、URLで指定する必要があるんです。
Googleドライブのデスクトップ版はローカル上にある設定となっているのでスプレッドシートから直接ハイパーリンクは設置できません。この辺をあまり深く理解せずに自分を含めExcelから移行してきた者としては地味なのに大きいネックとなってしまいます。
今回ご紹介する方法は、直接リンクは設置できないものの極力最小限のクリック数でデスクトップ版のフォルダを開こう!っていう紹介です。
【3ステップで完了】VBScriptでフォルダを開くショートカットを作ろう!
ここからが本番です!手順は大きく分けて3つだけ。一つひとつ、画像付きで丁寧に解説するので、焦らずついてきてくださいね。
今回もGeminiに頼りっきりの解説になります(汗)
ステップ1:デスクトップ版Googleドライブの「住所」をコピーする
まずは、開きたいフォルダの「PCの中の住所(ローカルパス)」の親フォルダまでをコピーします。

赤枠内の「G:\マイドライブ\物件管理フォルダ_サンプル\」までをコピーします。(フォルダ構成などはご自身の環境で異なります)
これで、フォルダの住所がクリップボードにコピーされました。この住所は後で使うので、どこかに貼り付けておいても良いでしょう。
ステップ2:GeminiにGASを作成してもらう
次にGeminiの登場。
早速、以下のようなプロンプトを入力して教えてもらいましょう。
参考プロンプト
スプレッドシートのGASを作成してください。
・メニューに「物件管理」を追加し、その中に「フォルダパスのコピー」ボタンを追加します。
・「フォルダへ移動」ボタンを押すとアクティブセルの列を確認します。
・以下のパスの末尾にA列の文字列を加えたパスとしてクリップボードへコピーします。
パス:G:\マイドライブ\物件管理フォルダ_サンプル\
例:A列「X0001」の場合、「G:\マイドライブ\物件管理フォルダ_サンプル\X0001」をコピー。
・コピーが完了したらダイアログでお知らせください。

すると早速、コードから操作手順までまとめてGeminiが教えてくれます。
GASの入力手順などについては以下を参照してください。


「物件管理」というメニューが追加されその中に「フォルダパスをコピー」というボタンが追加されました。
コピーしたい行にセルを置いてこのボタンを押すとその行のA列(管理番号)を含めたフォルダパス全体(2行目なら「G:\マイドライブ\物件管理フォルダ_サンプル\X0001」)がクリップボードにコピーされた状態まで実行されるようになります。

出てきたダイアログにある「クリップボードにコピー」ボタンを押してみましょう。

どうやらコピーされたようです。
試しにスプレッドシートのセルに「貼り付け」してみます。

無事にコピーできてますね。
これでこの段階は成功です。
デスクトップに「あるファイル」を作成する
フォルダパスのクリップボードコピーの流れが完成したので、次はワンクリックで目的のフォルダを開くことができる「あるファイル」を作成していきます。

Window標準のメモ帳を開きます。
以下のコードをコピペします。
' PowerShellという高機能ツールを裏側で呼び出す準備
Set objShell = CreateObject("WScript.Shell")
' PowerShellに「クリップボードの中身を教えて」と命令する
strCommand = "powershell -NoProfile -Command Get-Clipboard"
Set objExec = objShell.Exec(strCommand)
' PowerShellからの返事(クリップボードの中身)を受け取る
strPath = objExec.StdOut.ReadAll()
' 余分な改行などを削除して、パスをきれいにする
strPath = Trim(strPath)
' パスが空でなければ、エクスプローラーでその場所を開く
If strPath <> "" Then
objShell.Run "explorer.exe """ & strPath & """"
End If

こんな感じですね。


ファイルの種類は「すべてのファイル」を選択。
ファイル名は分かりやすい名称にしておきます。
.vbs
」を入力
ファイル名の末尾に必ず「.vbs
」と入力します。
これでただのメモ帳がプログラムに変身します。

保存されたファイルはこのようなアイコンになってます。
これで準備が整いました。
一連の流れを実行してみてください。
スプレッドシートの「物件管理」メニューから「フォルダパスをコピー」ボタンを押して、デスクトップに保存している「【あるファイル】」をダブルクリック!

見事に管理番号の名称のフォルダが開きました!!
今までスプレッドシートで管理番号を探して~デスクトップから管理フォルダを開いて~開きたい管理番号を探して~ なんてことしなくても簡単に開くことができました。
どうですか?毎日何度もこの作業をしていたら結構な時短になると思いませんか?
この小さな成功体験が、DXの大きな一歩になります。
まとめ:小さな改善が、未来の余裕を生み出す

今回は、VBScriptという少しマニアックな方法で、Googleドライブの「ちょっと面倒」を解消する裏ワザをご紹介しました。
1. 開きたいフォルダのローカルパスをコピーする 2. メモ帳に決まったコードとパスを貼り付ける 3. ファイル名の末尾を「.vbs」にして保存する
たったこれだけのステップで、毎日のファイル探しが格段に楽になります。
DX(デジタルトランスフォーメーション)と聞くと、なんだか大きなシステムを導入するような、難しいイメージがあるかもしれません。でも、本当のDXは、今日ご紹介したような**「現場の人が感じる小さなストレスを、自分たちの手で解消していく活動」**そのものだと、私は考えています。
この小さな改善の積み重ねが、やがて大きな時間の余裕を生み出し、新しい仕事に挑戦するきっかけを与えてくれます。
ぜひ、今回の方法を試して「できた!」という快感を味わってみてください。そして、あなたの周りにある「もっとこうなったら良いのに」を、楽しみながら解決していきましょう!